梅雨の夜の秘密
S子(結婚3年目・主婦 / 相手は淳さん(合コンで隣になった人)
世間の狭さを、いちばん最悪な形で思い知った。
混乱して終わりから始めたけど、順を追って打ち明ける。
危ういと知りながら、溺れる予感に目をつぶった。
夫とは、子どもが生まれてから「好き」と言われることもなくなっていた。
淳さんは合コンで隣になった人。本能で危ないと感じる相手だと、それでも触れられた手を、振り払えなかった。
子どもの運動会の帰り、淳さんと二人で反省会になった。
あれから焼きついて離れないのは、家族には内緒のもう一つの下着を、行為より鮮明に覚えている。
ちなみに飲んでたのは角ハイ、たぶん何杯目。
その夜だけは、いい子をやめてしまった。
「ぜんぶ、忘れさせて」
雨だれの音のせいで、なんだか落ち着かなかった。
耳元で名前を囁かれ、みぞおちが細かく痙攣した。
額を合わせたまま、内ももが芯から蕩けた。
「とろけ方、反則だよ」
シャツのボタンを外され、あたしは自分から彼を引き寄せた。
キャミソールをそっと脱がされ、背中がきゅうっと締まった。
淳さんが濡れそぼった花びらをきつく吸い上げると、内ももが波打った。
淳さんが下腹部に唇を押し当てると、お腹の底から力が抜けた。
(ぬちゅっ、ずちゅ、とろとろ)
「恥ずかしい…あっぅ…」
「S子、そんな声、反則だよ」
淳さんが潤んだ奥を手のひらで包み込むと、喉の奥がずくずくと疼いた。
鎖骨のくぼみを強く揉みしだかれ、「もう無理」と甘えた声が出た。
背中の中心に止まらない指の動きを感じて、あたしはもっと、と素直にねだった。
(びくんっ、ずんっ)
「んあっ…やだ、頭が真っ白〜っ」
真上から腰を落とされ、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、首筋が強張った。
淳さんが根元まで一息に押し込むと、声を我慢する気なんてなかった。
「ふぁ…だめ、変になる〜っ」
「S子、怖くないよ」
淳さんが最奥を抉るように穿つと、恥ずかしげもなく腰を揺らした。
小刻みに突き上げられ、ぱんぱんと肌のぶつかる音が響き、あたしはシーツを握りしめた。
「やっ…壊れちゃうっ」
限界が来て、熱い波がゆっくり引いていった。
「はぁっ…やだ、深いところぅ…」
欲しかったものを手にして、それでも罪悪感は消えてくれない。
いやもうまた会いたくなる自分がいる——自分でも呆れる。
何かの折に家族には内緒のもう一つの下着が耳に届くと、時効にならない何かが疼く…