個室での甘い沼
優奈(アラフォー・保育士 / 相手は篤さん(夫の上司)
終わった瞬間、篤さんはまるで他人の顔に戻った。
結末から書いてしまったけど、そこまでの道のりを綴る。
刺激が欲しい、そんな自分を、その夜だけは許した。
しばらく前から、「好き」と言われることが消えていたことに、慣れてしまっていた。
篤さんは夫の上司。職場に知られたら終わりだと、分かった上で目をつぶった。
残業に付き合ってくれた篤さんと、二人きりになった。
妙に焼きついて離れないのは、エプロンを外したときの、妙な解放感を、行為より鮮明に覚えている。
外を走る車の音がうっすら聞こえてて、変に気が散った。
離れたくない、その一心だった。
「まだ、離れたくない」
額を合わせたまま、太ももが勝手に浮き上がった。
うなじに口づけられ、つま先が勝手にくねった。
「優奈、上気した肌、可愛すぎる」
ジーンズのボタンをぷつりと外され、膝がぞくりと粟立った。
キャミソールをずらされ、指先がぴくんと反応した。
首筋を指の腹でこね回されるたびに、膝の裏がびくりと跳ねた。
篤さんが内ももを指で押し広げると、こめかみがきゅっと縮こまった。
「んっ…待って、我慢できない〜っ」
「優奈、溶けそうな顔してる」
篤さんが膝の裏を舌先で転がすと、背中が芯から蕩けた。
篤さんが尖った乳首を指で押し広げると、私は震える声で「もっと」と言った。
鎖骨のくぼみに焦らすような指先を感じて、肩が細かく痙攣した。
(ちゅっ、ぬちゅっ、ぷちゅ)
「はぁっ…うそ、イッちゃうっ」
最奥をぐりぐりと押し上げられ、ぱんぱんと肌のぶつかる音が響き、声がふわりと浮いた。
篤さんが根元まで一息に押し込むと、私は「だめ」と言いながらしがみついた。
リズムよく揺さぶられ、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、膝がきゅっと縮こまった。
喉が、波打っている。
(とろとろ、ずちゅん、こくり)
「ああっ…止まらないっ…」
「優奈、反応、そそるね」
浅いところを焦らすように擦られ、肌がきゅっと縮こまった。
ベッドのきしみしか聞こえないまま、うなじがじんと熱を持った。
篤さんが最奥を抉るように穿つと、感じるたびに声がこぼれた。
「気持ちいい…ああっ〜っ」
背中が大きくしなって、私は声もなく達した。
「恥ずかしい…ひぁっ……」
取り戻せたのは一晩の熱だけで、帰る場所が遠く感じた…
誰にも打ち明けられない——どうしようもなく。
今でもエプロンを外したときの、妙な解放感に触れると、無防備ではいられなくなる。