習い事の同期との誘惑
D子(30代半ば・スーパーのパート / 相手は健吾さん(習い事の同期)
すれ違いばかりの生活に疲れて——その人の視線に、抗えなかった。
まじでしばらく前から、手を繋ぐことが思い出せなくなっていたことに、慣れてしまっていた。
健吾さんは習い事の同期。職場に知られたら終わりだと、頭では分かっていた。
子どもの運動会の帰り、健吾さんと二人で反省会になった。
今でも際立っているのは、遠くで鳴り続けた踏切の音を、行為より鮮明に覚えている。
その夜だけは、いい子をやめてしまった。
雨だれの音のせいで、なんだか落ち着かなかった。
強く抱き寄せられ、胸の奥から力が抜けた。
唇が重なると、下腹の奥が芯から蕩けた。
背中のホックを緩められ、指先が勝手にくねった。
ワンピースをそっと脱がされ、腰から下が勝手にくねった。
シャツのボタンをぷつりと外され、恥ずかしげもなく腰を揺らした。
健吾さんが尖った乳首を爪の先でなぞると、「もっと」と口が勝手に動いた。
太ももの内側に容赦のない指を感じて、ねだるように彼を見上げた。
耳たぶを指の腹でこね回されるたびに、喉の奥がぞくりと粟立った。
(ぱんっ、ぬちゅ)
「健吾さん…深いところ…んっっ」
「D子、感じてる顔、そそるね」
下腹部を熱い息でくすぐられ、みぞおちがこわばった。
脇腹を舌先で舐め上げられるたびに、膝の裏がふわりと浮いた。
濡れそぼった花びらを小刻みに刺激されるたびに、指の先がびくりと跳ねた。
「は…っ…溶けちゃう〜っ」
健吾さんがゆっくりと沈み込むと、肌が波打った。
荒い息づかいを立てながら、腰がきゅっと縮こまった。
(くちゅん、びくびく、とくん)
「はぅ…もう無理ぅ…」
「D子、声、可愛すぎる」
小刻みに突き上げられ、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、あたしは彼の首に腕を回した。
二人分の乱れた息を立てながら、喉の奥がひくついた。
(ぱちゃ、びくっ、ぐちゅ)
「健吾さん…んっ…そこ、してっ」
声を上げる間もなく、あたしは小刻みに震え続けた。
「離さないで…ぁ…」
向こうから、ある日突然「もう終わりにしよう」と告げられた。
求められる悦びを知ってしまって、それでも夫への嘘だけが増えていく…
ってか夢だったことにできない——それが正直なところだ。
なんか何かの折に遠くで鳴り続けた踏切の音が鼻をかすめると、あの夜が勝手に立ち上がってくる。
ちなみに飲んでたのはハイボール、たぶん4杯目。