咲良、いけないはじまりの記録
咲良(30代半ば・会社員 / 相手は亮太さん(友達の彼氏)
翌月、亮太さんは遠くへ転勤していった。
順番が前後したけど、そこに至るまでを順に話す。
つらい時期にそばにいてくれた人に——拒む気持ちは、最初から無かった。
もう何年も、目を合わせることが忘れていたことに、慣れてしまっていた。
亮太さんは友達の彼氏。本能で危ないと感じる相手だと、分かった上で目をつぶった。
残業に付き合ってくれた亮太さんと、二人きりになった。
ちなみに飲んでたのは缶チューハイ、たぶん4杯目。
不思議と手触りごと残っているのは、彼のシャツに染みついた、知らない香水の匂いが記憶の栞になっている。
淡々としていたのは、最初の数分だけだった。
「情は、いらない」
部屋が微妙に散らかってて、我ながらどうかと思った。
耳元で名前を囁かれ、内ももがびくりと跳ねた。
額を合わせたまま、声がきゅっと縮こまった。
「こんなに求められると思わなかった」
キャミソールをじれったいほど焦らして脱がされ、内ももがきゅっと縮こまった。
スカートをじれったいほど焦らして脱がされ、息がきゅうっと締まった。
下着をはだけられ、爪先が焼けるように熱い。
濡れそぼった花びらをゆっくり撫で上げられ、爪先がひくついた。
尖った乳首をくすぐるように触れられるたびに、全身がきゅうっと締まった。
膝の裏を強く揉みしだかれ、私は天井を見つめたままだった。
(じん…、はぁん)
「ひぁっ…もう、頭が真っ白……」
「ちゃんと、俺のこと呼んで」
耳たぶを指の腹でこね回されるたびに、全身がこわばった。
うなじに熱を持った舌先を感じて、肌が勝手に浮き上がった。
亮太さんが敏感な芽を手のひらで包み込むと、不覚にも声が漏れた。
(ぬちゃ、ずぷ、ぬぷっ)
「ひぁっ…我慢できない〜っ」
湿った衝突音を立てながら、つま先がぴくんと反応した。
亮太さんがゆっくりと沈み込むと、背筋がびくりと跳ねた。
(ずくん、きゅん、ぴく)
「もっと激しく…ふぁ…」
「咲良、反応、可愛すぎる」
小刻みに突き上げられ、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、指の先が芯から蕩けた。
真上から腰を落とされ、腰から下が小刻みに震えた。
(ぴちゃ、じゅわ)
「おかしくなる…ひぁっ……」
きゅうっと締まった瞬間、私は彼にしがみついたまま昇りつめた。
「はぅ…ねえ、焦らさないで…!」
崩れ落ちた体を、彼はまた覆いかぶさってきた。
太ももの内側をくすぐるように触れられるたびに、息が上がって言葉が出ない。
亮太さんが潤んだ奥に舌を這わせると、内ももが焼けるように熱い。
「離さないで…ひぁっぅ…」
「その顔、ずるいな」
亮太さんが内ももに舌を這わせると、声が震えて止まらない。
胸の先に容赦のない指を感じて、うなじが波打った。
腰のくびれに遠慮のない愛撫を感じて、喉の奥が勝手に浮き上がった。
「溶けちゃう…やっ…」
最奥をぐりぐりと押し上げられ、肩から力が抜けた。
根元まで一気に貫かれ、ずちゅずちゅと濡れた音が漏れ、感覚だけが妙に鮮明だった。
(ぐちゅん、じゅる)
「して…ひぁっ……」
「咲良、もう放してあげない」
繋がったまま抱き起こされ、ぐちゅんぐちゅんと激しい音が鳴り、腿の付け根から力が抜けた。
亮太さんがゆっくりと沈み込むと、背中がじわりと蕩けた。
(ぞくり、ぴく)
「ひぅ…うそ、止めないでっ」
きゅうっと締まった瞬間、私は何も考えられなくなった。
「気持ちいい…んっ〜っ」
取り戻せたのは一晩の熱だけで、それでも誰にも打ち明けられない。
認めたくないけれど、この熱の置き場所がなかった。
あれ以来彼のシャツに染みついた、知らない香水の匂いに触れると、時効にならない何かが疼く。