帰り道、学生時代の同級生と過ち
早紀ちゃん(30代後半・歯科助手 / 相手はF太さん(学生時代の同級生)
F太さんが腰のくびれを爪の先でなぞると、首筋がずくずくと疼いた。
気が急いてしまったけど、最初から話す。
でさ、『母』でしかない毎日から、少しだけ抜け出したくて、求められることに飢えていた自分がいた。
夫の隣にいても、心だけが冷えていった。
でさ、F太さんは学生時代の同級生。深入りしてはいけないと、それでも気づけば身を委ねていた。
街で偶然すれ違ったF太さんに、お茶に誘われた。
何よりはっきり思い出せるのは、彼のタバコと柔軟剤の混じった匂いを、行為より鮮明に覚えている。
優しくされるほど、離れがたくなった。
「もっと、名前呼んで」
耳元で名前を囁かれ、思ったことがそのまま声になった。
ワンピースをそっと脱がされ、腰の奥がぴくんと反応した。
濡れた下着を脱がされ、首筋が甘く痺れた。
肩紐をずらされ、背中が勝手にくねった。
耳たぶに容赦のない指を感じて、肩が細かく痙攣した。
脇腹をゆっくり撫で上げられ、みぞおちがきゅうっと締まった。
(きゅうっ、ずちゅ)
「もっと…やっ……」
「声、たまらないよ」
鎖骨のくぼみをきゅっと摘ままれるたびに、肩が震えて止まらない。
膝の裏を転がすように弄られ、息から力が抜けた。
「やっ…そこ、もっと激しく…」
F太さんがリズムを上げて攻め立てると、下腹の奥がふわりと浮いた。
後ろから深く突かれ、ぐちゅんぐちゅんと激しい音が鳴り、みぞおちが甘く痺れた。
「ひぁっ…やだ、離さないでぅ…」
「潤んだ目、可愛すぎる」
最奥をぐりぐりと押し上げられ、つま先がずくずくと疼いた。
リズムよく揺さぶられ、うなじが焼けるように熱い。
(くちゅくちゅ、ぬちゃ)
「変になる…ああっ……」
背中が大きくしなって、私は背をのけぞらせて固まった。
「離さないで…は…っ……」
夫の温度が、急に物足りなく感じるようになった。
ときめきを思い出せて、渇きはもっと深くなった。
抜け出せる自信がない——今でもそう思う。
今でも彼のタバコと柔軟剤の混じった匂いが耳に届くと、あの夜が勝手に立ち上がってくる。
換気扇の回る音がうっすら聞こえてて、変に気が散った。