火照った逢瀬に溺れて
DG(20代後半・歯科助手 / 相手はS介さん(習い事の同期)
まだ間に合ううちに、という気持ちで——その人の視線に、抗えなかった。
この家では、会話らしい会話なんて忘れていた。
S介さんは習い事の同期。友人の夫でもあると、分かっていて、それでも近づいた。
同僚の結婚式の帰り、酔いをさますと言って二人で夜風に当たっていた。
喉が渇いてたのに、カシスオレンジを飲み干してたのを思い出す。
今も鮮明に覚えているのは、隣の部屋から漏れる、誰かの笑い声だ。
心臓の音が聞こえてしまいそうで、それが怖かった。
エアコンの効きが悪くて蒸し暑くて、途中でそれが妙に気になった。
首筋を吸われ、全身が小刻みに震えた。
ワンピースを引き下ろされ、腿の付け根がびくりと跳ねた。
濡れた下着をじれったいほど焦らして脱がされ、腿の付け根が芯から蕩けた。
ジーンズのボタンを焦らすように外され、肌が芯から蕩けた。
耳たぶをくすぐるように触れられ、膝がひくついた。
濡れそぼった花びらをゆっくり撫で上げられ、あたしは声を殺して耐えた。
(じゅる、とくん)
「んっ…そんなにしないで〜っ」
「その表情、全部見たくなる」
S介さんが鎖骨のくぼみに舌を這わせると、あたしは思わず顔を隠した。
太ももの内側に焦らすような指先を感じて、腿の付け根が細かく痙攣した。
敏感な芽に遠慮のない愛撫を感じて、下腹の奥が勝手にくねった。
(じゅわ、ぐちゅ、ずくん)
「はぅ…もっと、、、」
S介さんが腰を強く打ちつけると、首筋がこわばった。
S介さんがゆっくりと沈み込むと、爪先がひくついた。
「して…んっぅ…」
「DG、声、可愛すぎる」
真上から腰を落とされ、肩が強張った。
S介さんがゆっくりと沈み込むと、腰がぞくりと粟立った。
小刻みに突き上げられ、ぐちゅんぐちゅんと激しい音が鳴り、声が出そうで唇を噛んだ。
(ぞくり、はぁっ、じゅわ)
「気持ちいい…やっっ…」
一気に高みへ押し上げられ、あたしは彼にしがみついたまま昇りつめた。
「変になる…はぅぅ…」
いつしか、生活の面倒まで見てもらうようになっていた。
あの数時間の私が、いちばん本当の私だった気がする、この熱の置き場所が分からない。
あの、それからずっと、自分がいちばん割り切れていなかった。
季節が巡って隣の部屋から漏れる、誰かの笑い声が耳に届くと、時効にならない何かが疼く。