子どもの習い事の講師がくれた淵
MA(40代前半・歯科助手 / 相手はE夫さん(子どもの習い事の講師)
本当にただの出来心で——自分でも驚くほど大胆になっていた。
刺激が欲しいという気持ちだけが、音もなく育っていた。
E夫さんは子どもの習い事の講師。近所の目もあるのに、という建前が、崩れていくのを感じた。
夫の愚痴を聞いてもらううちに、E夫さんに肩を抱かれた。
今でも強く残っているのは、外の工事の、やけに規則正しい音を、行為より鮮明に覚えている。
しおらしくなる自分が、いちばん許せなかった。
「勘違いしないで」
背中に手を回され、感じてることを隠さなかった。
「求め方、堪らないな」
背中のホックを焦らすように外され、肩が勝手にくねった。
スカートをそっと脱がされ、背筋が波打った。
ワンピースをずらされ、爪先がじわりと蕩けた。
E夫さんが濡れそぼった花びらを舌先で転がすと、膝立ちが崩れそうになった。
首筋を熱い息でくすぐられるたびに、頭が真っ白になりかけた。
(くちゅん、ぱんっ)
「E夫さん…んぅ…もう、変になる……」
「MA、声、ずるいな」
太ももの内側に止まらない指の動きを感じて、しがみつく腕に力がこもった。
膝の裏をそっと甘噛みされ、指先がきゅうっと締まった。
(ちゅく、ぎゅっ)
「んぅ…ねえ、深いところっ…」
根元まで一気に貫かれ、ずちゅずちゅと濡れた音が漏れ、腰から下が小刻みに震えた。
E夫さんが根元まで一息に押し込むと、お腹の底がわなないた。
(じん…、はぁっ、ずちゅ)
「E夫さん…深いところ…はぁっ〜っ」
「MA、腰、逃げてるよ」
一突きごとに体を揺らされ、指先が波打った。
E夫さんが根元まで一息に押し込むと、膝がこわばった。
(くちゅん、びくっ)
「ひぁっ…お願い、そこ弱いの…!」
何度目かの波で、私は何も考えられなくなった。
「んあっ…頭が真っ白…」
「家庭は壊さない」が、二人の暗黙のルールだった。
背徳の甘さを覚えて、それでも罪悪感は消えてくれない。
終わってみれば、後悔と未練が同じ顔で並んでいた。
不意に外の工事の、やけに規則正しい音が鼻をかすめると、あの夜が勝手に立ち上がってくる。
床の照明が薄暗くて、それだけ覚えてる。