紗英の逢瀬
紗英(20代後半・歯科助手 / 相手は直樹さん(同じ職場の先輩)
その相手が親友の元カレだと知ったのは、後日だった。
オチを先に言ってしまったけど、そこまでの道のりを綴る。
一度だけ、のつもりで、求められることに飢えていた自分がいた。
この家では、触れられることなんて消えていた。
直樹さんは同じ職場の先輩。夫を裏切れない、そう思う自分が、もう半分溶けていた。
酔った夫を直樹さんが家まで送ってきた、その夜だった。
ちなみに飲んでたのはジントニック、たぶん何杯目。
枕元で何度も震えたスマホの通知音——それが、あの夜の入り口だった。
余裕ぶっていられたのは、最初だけだった。
「どこまでするの?」
強く抱き寄せられ、腰から下がとろけそうになった。
指を絡めて握られ、声がこわばった。
濡れた下着をずらされ、全身が勝手にくねった。
キャミソールをじれったいほど焦らして脱がされ、つま先がじんと熱を持った。
膝の裏を指の腹でこね回され、あたしは快感に溺れていった。
背中の中心を激しく掻き回され、「もっと」と口が勝手に動いた。
直樹さんが太ももの内側を指で押し広げると、耳の奥が波打った。
(くちゅくちゅ、ぱちゅん、ぬるり)
「奥まで来て…ぁっ」
「紗英、その表情、たまらないよ」
尖った乳首に遠慮のない愛撫を感じて、みぞおちが勝手に浮き上がった。
うなじに焦らすような指先を感じて、あたしは理性を手放した。
潤んだ奥に焦らすような指先を感じて、肌がこわばった。
「おかしくなる…んっぅ…」
根元まで一気に貫かれ、爪先が細かく痙攣した。
小刻みに突き上げられ、背中がこわばった。
抜き差しを繰り返され、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、あたしはもっと、とねだってしまった。
「直樹さん…はぅ…そんな、離さないでっ…」
「紗英、いい声だ」
リズムよく揺さぶられ、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、指先がぴくんと反応した。
真上から腰を落とされ、ずちゅずちゅと濡れた音が漏れ、喉の奥がぴくんと反応した。
浅いところを焦らすように擦られ、ずちゅずちゅと濡れた音が漏れ、肌がきゅうっと締まった。
「んあっ…そこ、もう無理…!」
こらえていたものが弾けて、あたしはしばらく動けなかった。
「ひぅ…だめ、我慢できないっ」
正直さ、求められる悦びを知ってしまって、渇きはもっと深くなった。
罪悪感は消えてくれない——今でもそう思う。
ふとした拍子に枕元で何度も震えたスマホの通知音を目にすると、心臓が小さく跳ねる。