常連の宅配ドライバーと、ただれた記憶
CH(30歳・歯科助手 / 相手は亮さん(常連の宅配ドライバー)
『母』でしかない毎日から、少しだけ抜け出したくて——求められることに飢えていた自分がいた。
夫とは、新婚の頃を最後にそばにいてもらうこともぷつりと止まっていた。
亮さんは常連の宅配ドライバー。お互い家庭がある相手だと、それでも連絡が来るだけで浮き立った。
残業に付き合ってくれた亮さんと、二人きりになった…
冷めたコンビニおでんの、出汁の匂いだけは、今も手放せない。
もっと構ってほしくて、たまらなかった。
「一人にしないで」
玄関の照明がちらついてて、それだけ覚えてる。
頬を包まれて、息がひくついた。
「CH、ちゃんと、俺のこと呼んで」
スカートのファスナーをぷつりと外され、背中がふわりと浮いた。
ブラウスのボタンをぷつりと外され、つま先がとろけそうになった。
下着を引き下ろされ、声がふわりと浮いた。
首筋をじっくり吸い上げられ、「好き」と口走ってしまった。
亮さんが鎖骨のくぼみにそっと歯を立てると、指先が勝手にくねった。
「亮さん…ひぁっ…そこ弱いの…」
「CH、肌、吸いつくね」
太ももの内側に熱を持った舌先を感じて、思ったことがそのまま声になった。
下腹部をゆっくり撫で上げられ、指先がずくずくと疼いた。
「くぅっ…そこ弱いの、、、」
後ろから深く突かれ、感じるたびに声がこぼれた。
ベッドのきしみを立てながら、膝が甘く痺れた。
(じゅぷ、ずちゅ、とくん)
「亮さん…はぁっ…焦らさないで…」
「CH、求め方、ずるいな」
抜き差しを繰り返され、ぱんぱんと肌のぶつかる音が響き、私は泣きそうな声で訴えた。
湿った衝突音に混じって、私は震える声で「もっと」と言った。
リズムよく揺さぶられ、ぱんぱんと肌のぶつかる音が響き、腰の奥がじわりと蕩けた。
(くちゅくちゅ、ちゅっ、ぞくり)
「ぁ…そこ、全部あげる、、、」
何度目かの波で、私は声もなく達した。
「亮さん…ひぅ…我慢できない〜っ」
そしたら翌月、亮さんは遠くへ転勤していった。
でさ、女に戻れた数時間の代わりに、日常はかえって色を失った。
終わってみれば、都合のいい女になっていた。
今でも冷めたコンビニおでんの、出汁の匂いに出くわすと、あの熱がぶり返してくる。