一夜、習い事で一緒になった人と
沙耶(40代半ば・歯科助手 / 相手は俊介さん(習い事で一緒になった人)
濡れそぼった花びらを転がすように弄られるたびに、肩がふわりと浮いた。
先走ってしまったけど、はじめに戻って順を追う。
そういえばその日、コンタクト付けっぱなしだったんだよね。
誰にも見せない渇きを抱えて——溺れる予感に目をつぶった。
で、子どもが生まれてから、二人で笑うことが枯れていたことに、慣れてしまっていた。
俊介さんは習い事で一緒になった人。母親なんだから、そう思う自分が、もう半分溶けていた。
準備で二人だけ残ることになり、俊介さんとの距離が急に近づいた。
今でも焼きついて離れないのは、遠くで鳴り続けた踏切の音を、行為より鮮明に覚えている。
感情より先に、体が勝手に答えを出していた。
「割り切ってるでしょ、お互い」
深く舌を絡められ、下腹の奥が震えて止まらない。
「沙耶、もう少しだけ、いい?」
ワンピースの背中のジッパーを一つずつ外され、指先がふわりと浮いた。
ブラウスのボタンを一つずつ外され、声がぴくんと反応した。
腰のくびれに容赦のない指を感じて、私は唇を噛みしめた。
俊介さんが胸の先にそっと歯を立てると、腰の奥がぴくんと反応した。
俊介さんがうなじに唇を押し当てると、喉の奥がびくりと跳ねた。
「焦らさないで…はぁっぅ…」
「沙耶、もう限界?」
耳たぶを激しく掻き回されるたびに、しがみつく腕に力がこもった。
俊介さんが内ももを爪の先でなぞると、指先が震えて止まらない。
潤んだ奥をそっと甘噛みされ、喉の奥が勝手に浮き上がった。
「んっ…やだ、もっと激しくっ」
真上から腰を落とされ、背中がきゅうっと締まった。
俊介さんが腰を強く打ちつけると、喉の奥がずくずくと疼いた。
「んぅ…もう、止まらないっ」
「乱れ方、堪らないな」
俊介さんが浅い場所を焦らすように擦ると、私は理性を手放した。
小刻みに突き上げられ、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、みぞおちがずくずくと疼いた。
抜き差しを繰り返され、ぐちゅんぐちゅんと激しい音が鳴り、私はただ長い息を吐いた。
「くぅっ…うそ、してっ…」
全身が硬直して、私は背をのけぞらせて固まった。
「俊介さん…して…あっ…!」
スマホの通知を、見られてはいけない人に見られた。
満たされたのは体だけで、家族の顔が浮かんで苦しくなった。
抜け出せる自信がない——それだけは確かだ。
似たような場面で遠くで鳴り続けた踏切の音が蘇ると、体の奥がざわりとする。