明け方、取引先の担当と衝動
瑠奈(仮)(30歳・ヨガ講師 / 相手はC夫さん(取引先の担当)
危ういと知りながら——手を伸ばしたのは、私からだった。
誰かに甘えたいという気持ちだけが、静かに積もっていた。
C夫さんは取引先の担当。顔見知りが多い相手だと、それでも触れられた手を、振り払えなかった。
終電が人身事故で止まって、途方に暮れていたら近くにC夫さんがいた。
なぜだか真っ先に浮かぶのは、洗い落とした香水のかすかな残りばかりが、やけに残った。
心臓の音が聞こえてしまいそうで、それが怖かった。
「…声、出ちゃう」
時計は3時前を回ってて、それだけはっきり覚えてる。
深く舌を絡められ、腿の付け根がきゅっと縮こまった。
首筋を吸われ、声が焼けるように熱い。
ジーンズのボタンをそっと外され、指先から力が抜けた。
ストッキングをじれったいほど焦らして脱がされ、太ももが波打った。
タイツをそっと脱がされ、指の先がびくりと跳ねた。
耳たぶをつぷりと押し開かれ、内ももが芯から蕩けた。
うなじにぬるりとした感触を感じて、太ももが小刻みに震えた。
(ぞくぞく、ぱちゃ、こくり)
「して…は…っぅ…」
「瑠奈、汗すごいね」
首筋を指の腹でこね回され、下腹の奥から力が抜けた。
胸の先を焦らすようになぞられ、見られていると思うと動けなかった。
(ずちゅ、ちゅっ)
「やっ…頭が真っ白っ」
リズムよく揺さぶられ、ぐちゅんぐちゅんと激しい音が鳴り、腰の奥がびくりと跳ねた。
真上から腰を落とされ、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、つま先が細かく痙攣した。
抜き差しを繰り返され、声がぴくんと反応した。
(ぎゅっ、ずちゅん、ぱんっ)
「ふぁ…溶けちゃう……」
「瑠奈、我慢しなくていい」
根元まで一気に貫かれ、腰から下が小刻みに震えた。
C夫さんが腰を強く打ちつけると、腰が甘く痺れた。
小刻みに突き上げられ、ベッドがきしむ音まで恥ずかしく響き、身をよじることしかできなかった。
「は…っ…やだ、離さないで……」
目の前が白く飛んで、私は小刻みに震え続けた。
「焦らさないで…ふぁ、、、」
あとになって、C夫さんに家庭があると知った。
女に戻れた数時間の代わりに、戻れない場所まで来てしまった。
皮肉なことに、この熱の置き場所がなかった。
ふとした拍子に洗い落とした香水のかすかな残りが鼻をかすめると、時効にならない何かが疼く。
キッチンのシンクが微妙に散らかってて、我ながらどうかと思った。